二つ森

=真澄記= 

田の面の二森と言うは、いにしえの八十島のおもかげを残している。 

昔はここを雄物川が流れていたそうだ。 


小町は「有無の身やちらて根に八十島の霜のふすまのおもくとちぬる」 

また、誰やら「おもいやる心の内のしお満ちて 袖の波こす小町の八十島」と謡っている。 


見たまえ、二森は小町世に住み給いし時、深草の少将の塚を作らせ、また自らのをも、かねてこの塚にならって作らせ、「我れ世去らば、必ずここに埋めて欲しい。」と言い残して隠れ給うた。


 
国道13号からの二つ森
 
深草少将の塚
 
小町の塚(山頂)