善知鳥神社の由来(青森)

=真澄記=

青森に至れば善知鳥の森が見える。ここには善知鳥の宮代がある。

かつてここは安潟という海辺で、善知鳥という鳥が群れて、浜田・浦田を踏みにじり稲を食べて悪さをしていた。

住人は怒って都に訴え出て、その鳥を捕えて死骸を集めて山と積み、高く塚となしていた。


いずれの世にか、都に善知鳥大納言藤原安方朝臣という高貴な方がおり、この浦に隠れ給うた。このお方がこの鳥の御霊の鳥となって、海に群れ、磯にて鳴けるを、住人はこの鳥を善知鳥と呼び、住んだ土地を安潟と称して御霊を祀ったという。


真澄:善知鳥神社(跡)

真澄:安潟

善知鳥神社

善知鳥沼